家庭用(住宅用)太陽光発電システムを導入すると、太陽の光を電力に変換し、毎月の光熱費を大きく削減することができます。さらに、余った電力を電力会社に売って収入を得ることもできます。太陽光発電システムを導入するには、太陽電池モジュール(ソーラーパネル)、パワーコンディショナ、発電モニター、架台などを設置する必要があります。そのための工事費用や接続関係の費用も必要になってきます。設置するためには、どれくらいの費用がかかるのかが一番気になるところではないでしょうか。費用は、その条件によって大きく違ってきます。例えば、太陽電池モジュール(ソーラーパネル)を設置する屋根の向きや形状、傾斜角度などです。
正確な費用については、一度メーカーや専門販売店に相談されることをおすすめしますが、今回は家庭用(住宅用)太陽光発電にかかるコストの目安をご紹介します。
初期の太陽光発電システムは、高価な上に発電量も低かったのですが、最近では性能の良い発電システムがかなり安価になっています。そのため導入するための費用は、以前と比べるとかなり低くなっており、今が家庭用太陽光発電導入のタイミングとも言えます。
太陽光発電システムの導入コストは、太陽電池モジュール(ソーラーパネル)を設置する屋根の大きさや形状によって違ってきます。家庭用太陽光発電容量の全国平均は約4.9kWで、設置するための費用は約200万円が目安と言われています。
小規模な工事でも、業者によっては50万円程度の差が出てくることもありますので、最初から1社だけに絞らずに、複数の業者から見積りをとることをおすすめします。
太陽光発電システムは、光熱費を削減できるだけでなく、余った電気を電力会社が買い取ってくれます。また、太陽光発電システムの設置に対して地方自治体から補助金や助成金が支給される場合もあります。
設置するための費用だけでなく、地方自治体の補助金や削減できる光熱費、売電による利益などのプラス面も含め総合的に検討してください。
家庭用(住宅用)太陽光発電は導入する際のコストは大きいのですが、一旦設置した後はそれほど大きな出費はありません。太陽電池モジュール(ソーラーパネル)が鳥のフンやホコリなどで汚れてしまい、発電効率が下がるのではないかと心配される方もいますが、ほとんどの汚れは雨で流れ落ちてしまいます。メンテナンスは、メーカーや施工業者が行う数年に1度の定期点検だけで問題ないでしょう。必要になってくる維持費は、定期点検費用と火災保険になります。資源エネルギー庁の資料によると、1年間に必要な維持費は、1kWあたり3600円となっています。4kWの太陽光発電システムを導入した場合、その維持費は年間14400円ということになります。発電容量にもよりますが、維持費については年間に約1万円前後を目安にするとよいでしょう。
多くのメーカーでは、太陽電池モジュール(ソーラーパネル)の保証期間が15~20年、パワーコンディショナなどの周辺機器の保証期間が10年前後となっています。保証期間を超えると有償での修理や交換が必要になってきます。
太陽電池モジュール(ソーラーパネル)は長年使用していると、だんだんと劣化して発電量が落ちてきます。もしパネルを交換するとなると、4kW程度の標準的なシステムで100万円程度はかかることになります。また、パワーコンディショナを交換するには、20万円程度の費用がかかります。
10~20年後には、家庭用(住宅用)太陽光発電システムの価格が今よりも下がっていることも考えられますが、売電価格の下落や、地方自治体の補助金や助成金が打ち切られていることも考えられます。保証期間が過ぎたからといって、すぐに劣化したり、壊れたりするものではありませんが、保証期間が過ぎた後のことも見据えて考えておくことをおすすめします。