太陽光発電システムの設計・建設・メンテナンスを全国に提供する株式会社エクソル(代表取締役社長:鈴木 伸一、本社:東京都港区、以下、エクソル)では、太陽光発電所を新たに建設するにあたり、近年増加する太陽光発電所の盗難被害対策の一環として、アルミニウムケーブルを使用した工事と看板設置に対応することをお知らせします。
増加する太陽光発電所のケーブル盗難被害
警察庁が2024年9月30日に開催した「第1回 金属盗対策に関する検討会」の資料では、全国で発生した太陽光発電施設における金属ケーブル窃盗について、2023年の認知件数が年間で5,361件であったのに対し、2024年は1月~6月末の期間で4,161件となっており、前年の1.5倍以上のペースで急増しています。
この背景には、令和2年以降金属スクラップの価格が上昇しており、特に銅の価格は2倍近くまで上昇、さらに、盗品の処分・売却が容易であり、流通を防ぐことが困難であることなどが背景にあります。
(参考)警察庁「第1回 金属盗対策に関する検討会 資料」https://www.npa.go.jp/bureau/safetylife/scrap/meeting_material.pdf
盗難に関する相談が増加、被害者「運転再開まで約5か月、辛かった」
産業用太陽光発電所の販売・施工を行うエクソルでは、関与した発電所で盗難の被害を受けたことのある取引先等からの相談が増加しています。当社の外勤営業を対象にアンケートを実施したところ、回答者の約73%が1年以内に取引先とケーブル盗難に関する話をしたことがあり、回答者の半分以上(約53%)が、取引先の関わる発電所で盗難被害が発生していることが分かりました。
実際に被害に遭った発電事業者に話を聞くと、「警察への届け出から保険の手続き、代わりのケーブルの手配・復旧工事から運転再開まで約5か月も掛かり、事務的な負担も含めて非常に辛かった」と話されました。
実際にケーブル盗難被害に遭った太陽光発電所の写真。赤丸内がケーブルを切断された箇所。
アルミニウムケーブル取換工事、災害補償付き評価サービスを展開
このような状況でエクソルは、太陽光発電所のケーブル盗難対策として銅ケーブルではなくアルミニウムケーブルを使用した工事やアルミニウムケーブルを使用していることをアピールするための看板設置まで対応いたします。
現在発生している金属盗難の材質別被害状況は、銅が全体の51.8%を占めるのに対して、アルミニウムは3.2%となっており、単価の高い銅ケーブルを目的としたものと考えられます。そのため、単価が銅と比べて6分の1程度しかないアルミニウムケーブルを使用し、周知することに一定の効果があると考えます。
また、エクソルでは太陽光発電所の評価サービス「XSOL SOLAR STAR 制度」に、盗難事故にも対応する5年間の災害補償を付帯したプラン「XSOL SOLAR STAR補償」も展開することで、万が一被害に遭ってしまった場合でもサポートできる体制を整えています。
今後の展開
太陽光発電所をターゲットにした盗難事件は、直ちに減少するものではないと予測されます。エクソルでは、誰もが安心して継続的に発電事業を継続できるように、太陽光発電システムに対する盗難防止策を施すだけでなく、メンテナンスや草刈りなども行い、人の手が継続的に入る設備であると示すことで、被害に遭いにくい太陽光発電所を増やしていくことを目指します。
また、取引先とも連携・協力し、盗難事件には一切関与せず、それらに関する情報等を入手した場合には警察への情報提供など、しかるべき手段を取ってまいります。
報道用資料
昨対比1.5倍と急増する太陽光発電所ケーブル盗難!アルミニウムケーブル取換工事、災害補償付き評価サービスを展開(PDF:926KB)